誰か私に教えてください！（経営人事メールマガジン）

From:山極綾子

「説明は以上になります。何か他に聞いておきたいことはありますか？」

「…あの、もし可能ならでいいんですけど、麻酔とかお願いできたりしませんか…？」

先日私はついに、ピアスを開けました。

最近友人の結婚式等々でイヤリングをする機会が増えたのですが、
あの挟み込んで食い込む感じが、思ったより痛いのです。

無くしてしまうのではないかという恐れから、緩めることもなかなかできません。

そのため、ピアスに手を出しました。

まもなくピアスホールを作るというその時、
私は勇気を絞ってクリニックのお姉さんに麻酔が可能か聞きました。

いい年してピアスを空けるのが怖いなんて、
笑われてしまうのではとも思いましたが、背に腹は代えられません。

痛いのは絶対嫌なのです。

だって、冒頭の写真を見てください。

こんな銃のようなもので穴を開けるなんて。

正気の沙汰とは思えません。

少しでも痛みを緩和できる方法があるのならば…
藁にも縋る思いで尋ねた私の質問でした。

しかしお姉さんから帰ってきたのは、

「耳たぶなら絶対、大丈夫ですよ！」

という励ましの言葉と、

「なので、麻酔は置いてないんですよね。」

という絶望の言葉…。

先ほどまでの事務仕事的な表情はどこへやら、お姉さんは歯を見せて笑いながら
「気持ちはすごくわかります」とウンウンうなずいています。

確かに、海外では小さい子供も普通に開けています。

既にピアスを開けている友人に“開けるときどうだった？”と聞いた時も、
「全然痛くないよ！」との言葉。

でも、痛みへの耐性は人それぞれですし、
注射が上手な人と下手な人がいるように、
ピアスの穴開けにもうまい人とそうでない人がいるのでは…？
など色々考え始めると、不安は止まりません。

誰に何を言われても、信用できない！！

「はーい、じゃあ、行きますね！

絶対大丈夫ですから、ちょっとだけ頑張りましょう！」

ひえええええ…

。。

結論から言えば、大丈夫でした。

輪ゴムを限界まで伸ばして、バチン！とはじくような痛みが、両耳に。

気付けば私の両耳にはピアスが光っていました。

もし初めてピアスを開ける友人に痛みを訪ねられれば、
きっと私は「ちょっと痛いけど、大丈夫！」と言うことでしょう。

ところで、痛みのように、主観的なものを人に伝えるというのは、
とても難しいですよね。

自分にとっては真実であっても、それが相手に正しく伝わる保証はありません。

人事評価も同じです。

例えば、自分にとって「他人の話をよく聞いてくれる」人であっても、
他の人から見れば全く異なって見えるかもしれません。

本当に“客観的な”評価を行うためには、
人間の性質を理解し、工夫を重ねる必要があるのですね。

山極綾子

P.S.
例えば痛みについて、“昨日よりも痛い”など、
自分の中で比較する評価は正しいと言えます。

企業の評価についても同様に、
その人がチームや自分の仕事についてどう思っているのか、
継続して計測することで、改善の度合いを適切に評価することが出来ます。

その結果を用いて人事制度を改善することが出来たなら、
より効果的に、企業の成長を促進することが出来るかもしれません。

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