精度を上げる迷惑メール
From:山極綾子
「あなたのアカウントはあと24時間でロックされます」
ん!?なにごと!?
最近、会社で使っているアドレスの方に、
amazonを騙った迷惑メールがちょくちょく届くようになりました。
なんでも、私のアカウントに紐づけられた支払情報が使えなくなっている。
このままだとあなたのアカウントは停止される。
引き続き使いたければ、このリンクからHPへ飛び、
支払情報を更新するように...。
それらしい文面に、それらしい画像を使っていて、
一見すると本物のお知らせメールのようにも見えます。
だが、迷惑メール業者よ。甘い。
私がこのフィッシングメールに引っかかることは決してありません。
なぜならば。
会社のメールではamazonのアカウントを作っていないからです。
残念だったな悪い人たちよ。
その手には乗らぬ…!
ついつい勝ち誇りたくなってしまいます。
と、それはさておき、本来多くのメールアプリは迷惑メールを
予め振り分けてくれるような機能があるはずです。
実際に、いくつかのメールは迷惑メールボックスに
自動で振り分けられていました。
この自動振り分け機能を支えるのも、広義のAIです。
例えば、
予め、迷惑メールとそうではないメールを人間が判断し、
さらにそれぞれの文面を学習させることで、
こういった文面であれば迷惑メールである可能性が高いだろう、
ということを予測できるようになります。
ですが、この手法だけでは不十分なのは、
先ほどの迷惑メールをはじけなかったことからもわかる通りです。
もちろん、学習させるデータ(迷惑メールの件数)を増やすことで、
ある程度の精度を上げることはできます。
ですがそれも、100%ではありません。
そもそも、人間でも判断できないような迷惑メールもあるほどです。
そして100%に近づけば近づくほど、
精度を0.01%上げるためにかかるコストもどんどん増えていきます。
どこが限界なのか。
どこまでを求めるのか。
実際にAIを使う際には、とても重要なポイントなのですね。
山極綾子
P.S.
不思議と、迷惑メールをはじけないことに、怒りを覚えることはないのです。
それはきっと、この機能にそれほど頼っていないから、
ということがあるのかもしれません。
排除してくれれば、ありがとう。
してくれなかったら、「そっか、わからなかったなら仕方ない。
あとで削除しておけばいいや」。
そもそもの期待値が低いため、そんな風に思ってしまいます。
AIにどの程度の性能を求めるかは、
人間がそのAIに頼りたい度合いも影響してくるのかもしれません。
P.P.S.
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