某大学のG研究室で流行っていること
From:山極綾子
ある時から、研究室に現れたカラフルな物体。
時には1×3×3の平べったい形をしていたり。
またある時は3×3×3の綺麗な形をしていたり、ぼこぼこしていたり。
そしてまたある時は正12面体の形をしている…。
上の記述は全て最近私が所属する大学の研究室で流行り始めている
あるものを描写しているのですが、何を指していると思いますか?
答えは「ルービックキューブ」です。
ことの発端は、現在修士1年生の中に、ルービックキューブマスターがいたことでした。
一番オーソドックスな立方体のルービックキューブはもちろんのこと、
形がいびつなルービックキューブ
(参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000005808.html)もお手の物。
ところで、ルービックキューブを揃える世界大会があるのをご存知でしょうか。
そしてその記録は何秒くらいだと思いますか?
「日本記録7秒53」(2019年)
信じられません。私が1つ揃えている間に、少なくとも18個くらいは完成させられる計算です。
(始めに周りを眺めて解法を考える時間があるので、実際はそんなことはありませんが)
時間がかかるといえば、先日実行していた実験で、入力データを少し大きくすることで、
かかる時間が大幅に増えてしまったことがありました。
正確に測ってはいませんが、体感10倍ほどです。
なぜそれほどまでに時間がかかってしまったのか。
それは、入力データを大きくしたことで、推定するパラメータが大きく増えてしまったことでした。
画像を入力し、その画像がどういったものであるかを識別するモデルを組んでいるのですが、
その画像のサイズを32×32ピクセルから、128×128ピクセルとしたのです。
たかだか4倍、と思って増やしたのですが、もちろんそんなことはありませんでした。
小さい画像の時には、パラメータ数は2,167,336。
4倍のサイズの画像を入れたときには、パラメータ数はなんと269,481,096。
100倍を優に超えています。
それは時間がかかって当然…というパラメータ数の違いです。
もちろん入力データが大きい(情報量が多い)ほど複雑なモデルが学習できるようになりますが、
一概に、増やせばいいという訳でもないことを身をもって体感しました。
どの塩梅が良いのか、しっかり見極める必要がありそうです。
山極綾子
P.S.
それにしても、いくらマスターがいたからといって、
研究室の中でにわかにルービックキューブが流行り始めるのは、なんというか、
とても「理系」な感じがします。
何はともあれ、今までできなかったことができるようになるのとても達成感がありました!
P.P.S.
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