地道な機械学習

 From:山極綾子

 

 

「うちの研究室の学生の相談に乗ってあげてくれませんか?」

 

はす向かいの研究室のO先生から突然届いたメール。

 

いつも大変お世話になっているので、O先生に頼まれたからには断るなんて選択肢はありません。

 

色々な研究のお話を聞けることも楽しみですし。

 

誰かの役に立てることはとても嬉しいし。

 

「もちろん大丈夫です!」

 

そのようにお答えして、先日、研究室で1時間ほど研究に関するざっくばらんな相談会をしてきました。

 

 

相談しに来てくれた学生の名前はTさん。

 

「まずはTさんの研究について教えてもらえますか?」

 

O先生が私に連絡をくださった以上、機械学習に関連した研究であることは

間違いないとは思うのですが、その中でもどんなことをやっているんだろう?

 

まずは現状把握をしなければ情報共有も何もできません。

 

「テキストデータから特徴量を取り出して、価格を予測するモデルを作っています」

 

なるほど。

 

ん?その特徴量はどうやってるんですか?

 

「自分で全部テキストを確認しました」

 

…なんですって…!?!?

 

なんとそのTさんは自分の研究のため、1万件をこえる商品レビューデータを確認し、

重要そうな単語をピックアップしたというのです。

 

恐るべし忍耐力。

 

機械学習には地道な、言い換えれば泥臭い作業が必要なことはもちろん把握していますが、

実際にやることは本当に大変です。

 

 

こういった地道な作業。

 

できるだけ楽をしたいのが人の性。

 

どんなデータをチェックすべきか。

 

どのデータに、より詳細な情報を追加すべきか。

 

効率的に作業を行うための手法が多数研究されていて、能動学習と呼ばれています。

 

能動学習では深層学習など様々な手法を活用しながら、

「次に対応すべきもの」を評価するモデルを構築する必要があります。

 

その出力を活用して、次にどんなデータを用意すべきかを予測します。

 

そして多くの状況で、それらの有効性が確認されています。

 

泥臭くがむしゃらに行うことも時には重要ですが、より効率的な方法を模索することもまた、

最終的な目的を達成するためには効果的なようです。

 

 

山極綾子

 

 

P.S.

ちなみに、冒頭のメールはもっと丁寧な言葉で送られてきました。

 

丁寧すぎるくらいです。

 

弊大学で高い役職についている教授から突然「山極様」と様付きでメールを頂いた

一学生の驚きようを皆様にお見せしたかったくらいです。

 

実はこういった「通常と違うデータ」は能動学習の多くの場合、

有用なデータであることが多いのです。

 

こういう経験を積んだら、私の人生も豊かになる…?訳はありませんが、

メルマガのネタとして有用に活用させていただきました。

 

O先生、ありがとうございます。

 

 

P.P.S.

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!

 

メルマガの感想などありましたら、こちらからお聞かせ下さい。

 

いつも嬉しく拝見しています。いつもありがとうございます!

https://keieijinjipartnersytube.typeform.com/to/B8JjDrk5

 

 

—————————————————————-
【経営人事メールマガジン】
発行責任者: 山極毅(株式会社経営人事パートナーズ)
発行者住所:〒100-0005東京千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館20F
連絡先:https://keieijinji.co.jp/
メールアドレス: strategic-membership-program■■keieijinji.co.jp(■■を@に置き換えてください)
—————————————————————-

↓バックナンバーはこちら↓
PC: https://04auto.biz/brd/BackNumber.htm?acc=keieijinji&bid=3
スマホ・ガラケー: https://04auto.biz/brd/BNMobi.htm?a=keieijinji&b=3

↓メルマガの新規登録はこちらから↓
PC: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/scenario13.htm
スマホ: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm
ガラケー: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm