モチベーションが下がったな、と思ったら。。。
From 山極毅 丸の内のオフィスより
あなたは、どんな時にモチベーションが下がりますか?
そして、どんな時に上がりますか?
人間誰でも、常にモチベーションが高いということは無いと思いますが、
あまり低い状態が続くのも困りものです。
今日は、日常でちょっとモチベーションが下がっているな・・・、
と思ったときに思い出してもらいたいお話です。
先日、とある会社の社長さんに、最近読んでみて面白かった本を紹介しました。
本の名前は、【図解】自分を超える法。
著者の名前は、ピーター・セージさん。
世界最高のコーチとして、ビル・クリントン前大統領、故ロナルド・レーガン元大統領、
ジョージ・ソロス、故ダイアナ元妃、テニス・プレーヤーのアンドレ・アガシなどを
指導してきた、アンソニー・ロビンズの史上最年少トレーナーです。
この本の中に、ミツバチの話が書いてありまして、
それがモチベーションを考えるときにとても面白いと思ったので、今日ご紹介します。
ところで、あなたはミツバチの仕事について詳しいですか?
たとえばこの質問。
Q「もし、ミツバチがいなくなると、世界はどうなるのか?」
さあ、世界はどんなことになると思いますか?
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国連環境計画報告書によると、世界の食料の9割をまかなう100種類の作物のうち、
70種類以上はミツバチが受粉を媒介しているそうです。
つまり、ミツバチがいなくなると、世界中で農作物を中心に食糧不足に陥ります。
その結果、畜産品にも影響が出ると予想されています。
乳牛のエサの大半は、ミツバチの受粉を必要とする干し草です。
ミツバチの存在は、牛乳やバターという加工品にまで及ぶことになります。
また、地球の肺とも言える森にある植物も、ミツバチの受粉によって支えられています。
ミツバチがいなくなれば、森が消える、土地が枯れる。
そうすると、陸上の栄養分が海に届かなくなる。
結果的に、海の生態系も破壊されます。最終的には、人間が食べる食料がなくなります。
相対性理論を唱えたアインシュタインは、
「ミツバチが絶滅したら、4年後には人類も滅びる」と警鐘を鳴らしたそうです。
こんなにも人間に恩恵をもたらしてくれるミツバチですが、その命は儚いです。
一番長い女王バチで3年、働きバチはたったの一か月しか生きられないそうです。
たったの一か月・・・。
その短い寿命の間、彼らは働き続けます。
最初の3週間は、おもに巣の中で巣作り、掃除、幼虫の世話、蜂蜜の管理。
そして、4週間目からは外に出て蜜集めに飛び回る。
彼らは、寿命が近づくとより遠くに飛んでいく習性があるそうです。
なぜかって?
それは、巣の中で死んでしまうと、仲間に余計な仕事をさせてしまうことになるから、
と考えられています。
ピーター・セージの問いかけは、こういうことでした。
「ミツバチは、自分が生きている意味や、仕事をすることの意義を感じられずに、
羽根や手足を止めることはあるだろうか?
モチベーションがあがらないからと言って、仕事を休むことはあるだろうか?」
「もちろん彼らは、仕事の手を止めることはない。
なぜなら、それが彼らのできる唯一のことだからだ」
その本には、こんな趣旨のことが書いてあったのです。
ミツバチは、自分たちの仕事が世界中の生態系を維持していることに、
おそらく気が付いていないでしょう。
ですが、わずか一か月という短い命の期間、
わき目もふらずに全力で仕事をしているように思います。
ミツバチが一生で集めてくるハチミツの量は、一匹あたりティースプーン一杯分。
本当に微々たる量です。
しかし、彼らには仲間がいます。
彼らが仲間と協力して仕事をしてくれているおかげで、我々の食卓は今日も豊かです。
彼らの寿命は一か月、人間の寿命は80年。
どちらも、地球が誕生してからの46億年と比較したら、同じくらいあっという間の出来事です。
彼らのうちの一匹が、モチベーションについてどんなに考えたところで、
彼らが地球に貢献している全貌を理解する日は来ないでしょう。
これは我々にとっても、同じことなのかもしれません。
モチベーションが下がったなぁと感じたら、まずは自分のできることで手を動かしてみる。
そのことが、必ず世界のどこかをより良いものにしている。
自分は、今のままでも十分価値がある存在であり、
自分の仕事が社会に貢献していると信じること。
これが、ミツバチたちが教えてくれる、モチベーション維持の秘訣かなと思います。
人生は、不確かなことだらけですが、確実なことが2つあります。
一つは、人はいつか必ず寿命を終える日を迎えるということ。
もう一つは、その日までにその人が成し遂げることは、誰も知らないということ。
(おそらく当の本人も)
ちいさなミツバチが、我々に教えてくれるものは、意外に大きそうですよ。
さて、メルマガ最後まで読んでいただきありがとうございます。
このメールを閉じたら、手始めに何をしますか?
ぜひ、教えてくださいませ!
山極毅
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