とことん「ツイてない」話
From:山極綾子
人々がプログラミングの腕を競う競技プログラミング。
その中でもリーダー的な立ち位置にある組織がAtCoderという大会運営企業です。
その企業が運営するサイトでは、自分が得意なプログラミング言語を使って、
多種多様なプログラミングの問題に挑むことができます。
そしてつい先日、私はそのAtCoderにデビューをすることを決めたのです…!
きっかけは、研究室の後輩のきらきらした眼でした。
修士学生のIくんは、そのAtCoderでかなりの上位にいるプレイヤーです。
確かに研究で使うプログラムを組み立てるのも早いと聞きますし
(一緒に研究をしているわけではないので風の噂に、程度ですが)、
なによりAtCoderの話をしているときのIくんの眼が、それはそれは輝いていたのです。
「全然、周りの人やってくれないんです!」
「始めるならいくらでも教えます!」
普段どちらかというと物静かな学生なのですが、にわかにテンションが上がって、
本当に競技プログラミングが好きなのだなあと感じました。
そんなこんなで始めた競技プログラミング。
直近の大会は土曜日21時からということで、寝る支度も済ませて準備万端。
あとは始まるのを待つだけでした。
いざスタート!
頑張って解くぞ…!あわよくば順位を上げるぞ!!
と意気込んだのですが、その野望は儚く散りました。
なんと、サーバーが落ちてしまったのです。
あれ?もしかして私だけ?
焦ってtwitterを開いてみると、そこには
「AtCoder落ちた?」
「みんなでAtCoderちゃんを応援しよう!」
「せっかく参加しようと思ったのに」
あふれる参加者たちの悲しみの声。
私の初挑戦は、悲しきかな、サーバー落ちに阻まれました。
なぜか本当に、PC関連はとことんツイてないんですよね…。
エラーにより今回の大会は順位に反映されないことになってしまったのですが、
それでも収穫はありました。
まずはそもそも競技プログラミングがどのようなものであるかを知れたこと。
そして、思いのほか楽しいかも、と思えたことです。
これまで存在は知っていた競技プログラミング。
実際にやってみると、とても解像度が上がります。
そして、実はこの「実際にやってみる」ことはデータ分析でもとても大事なように感じています。
平均値ってこういうものだよね。
中央値とは違うよね。
そんな知識があったとしても、実際に一度手を動かして、その違いを見てみる。
複雑な深層学習のパラメータ推定方法を、一度は手で解いてみる。
それをすることで、頭への定着が全く違うことを実感しました。
一度やってみなければわからない、とはビジネスの分野でもよく言われるように思いますが、
どんな分野でも変わらないのかもしれません。
山極綾子
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