くちなしのつぼみをおすそ分けします

From:山極綾子

せっかく先生からもらったくちなしが枯れそう！

おばあちゃん、助けて！

先日大学で、事務のお姉さまに書類を提出しがてら、すこし世間話をしていた時。

その部屋に、突然現れたのは隣の研究室の教授。

お庭のくちなしが咲いたのだと、世間話もそこそこに、

くちなしのつぼみが付いた枝をくださったのです。

曰く、お家に帰ったら、水につけてみて。

曰く、香りはしないタイプのくちなしだけど、白い花が咲くはずだよ。

早速ティッシュに水を付け枝の先につけ、ラップでくるみ、家に持ち帰ってみました。

そして言われたとおりに、花瓶に水をはり、さしてみる。

わくわくしながら眠りにつき、朝を迎えた私を待っていたのは、

いまにも枯れそうなくちなしの葉っぱでした。

こんな時は、おばあちゃんに頼るしかない…！

ちょうど次の日会う予定があったこともあり、すぐに祖母へHelp。

何を隠そう私の祖母は、植物を育てる天才なのです。

そしてびっくり。

祖母の家に行ってから2日後の朝。

白く色づいたつぼみが付いた枝の写真が、祖母から送られてきたのです。

そしてその写真を、同じくくちなしを先生から受け取った事務のお姉さまに送ったところ、

衝撃の事実を教えてくれました。

「植物に好かれる人って絶対いると思うんですよね。

私なんかは枯らしてしまうの。農学部卒なのに…。」

農学部卒ということは、きっと植物の知識はかなりあるに違いありません。

それにもかかわらず、必ず咲かせることはできないだなんて…。

しかも、「好かれる」という定量評価できない要素が絡んで来るだなんて…。

また一つ、賢くなりました。

どんな因果が隠れているかわかりませんか、植物をきちんと育てるためには、

知識だけでなく、他の要素が隠れているようです。

山極綾子

P.S.

今週開催されている学会「人工知能学会」の一つのセッションである、

因果推論に関する研究が集まるセッションに参加してきました。

色々な対象問題に、機械学習や他の分野の考えかたを組み合わせて取り組んでおり、

この分野の盛り上がりを感じました。

因果を予測する面白い手法が見つかりましたら、また共有したいと思います。

P.P.S.

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