From:山極綾子
「脚痩せ！」
「家でできる筋トレ！」
「足をすっきりさせるためのストレッチ！」
あれ…。この動画さっきも似たようなの見た気がする。
まあ今度やろうかな。とりあえずブックマークしておくか…。
あ。またダイエット系の投稿がオススメされてる。
これも面白そうだからとりあえず保存…。
私のInstagramにはたくさんのダイエットに関する投稿が流れてきます。
Instagramが私に「あなた、この投稿好きでしょ？」と推薦してきているのです。
興味を持ったものを保存してはいるのですが、やる時間が確保できず、
まだ一度もチャレンジできたことが無いものがたくさんあります。
なのですが、推薦されて流れてきた投稿に反応する（保存やいいね機能）せいで、
さらにどんどん推薦のアルゴリズムはそちらの方向に最適化され、
今となってはほとんどすべてがそういった関連のものになってしまいました。
似たようなものがたくさんあり、正直、集まったものを見ていても、
多様性に欠けたものになってしまっています。
これはいい！と思ういくつかに絞ってしまった方が、
ブックマーク欄が整理されていいのにな…と思うくらいです。
ところで、同じようなものがいくつもあっても仕方がないのは、機械学習でも同じです。
例えば、かなりシンプルな構造にも拘らず高い精度を出すことが可能な
Random Forestという手法があります。
Forestという名前の通り、いくつもの木を使った手法です。
各”木”は、与えられたデータについていくつかの規則を学習します。
年齢を推定するモデルを例に出して考えると、
質問１：身長がXXcm未満なら左へ、以上なら右へ
質問２（左）：みょうがが好きなら20歳以上、好きでなければ20歳未満
質問２（右）：足のサイズがXXcm未満なら10歳未満、以上なら10歳以上
…のように、各規則を順番に適用して、目的変数を推定する手法です。
ここでこのRandom Forestが強い理由の一つは、各”木”が個性的であることです。
それ一つ一つが精度高く予想できるわけではないのですが、
それぞれが異なる観点から評価することで、それらを合わせたときに、
つまり多数決を取った時に高い精度を示すことができます。
各”木”がばらばらの特徴を持つために、そもそも学習につかう変数を別々にしたりと
工夫は必要なのですが、それでもとても優秀な手法です。
多様性のちから、機械学習でもとても強いようです…。
山極綾子
P.S.
表題のオススメ投稿の仕組み。
推薦システムの多くは、推薦したものがユーザに好まれるか、
という観点を行った推薦の評価に用いています。
そのため、私の行動のように推薦された投稿をブックマークするなど反応を返していると、
「この推薦は趣味に合っているらしい！」⇒「もっとこの方向で推薦しよう！」
となってしまったと推測できます。
一方で、私が不満を持ったように「多様性のある推薦も大事だよね」
という研究も近年多くなっています。
推薦を考えるのは一筋縄ではいかなさそうです。
P.P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます！
今日からのGW、たくさんのことを経験できることを個人的には楽しみにしています。
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