AIからのランダムな良い質問

​From:山極綾子

AI「好きなのはどっち？」

​

最近、自分の研究のために、ひたすら二枚の画像を見て、どちらが〇〇かを評価し続けています。

例えば「好きなのはどっち？」

「可愛いのはどっち？」

「鮮やかなのはどっち？」

あらかじめウェブからダウンロードしていた画像（数千枚）を

ランダムに読み込んで2枚表示し、決められた質問文を出力。

私からの入力を保存して、「end」と言うまでひたすら質問をくり返すプログラムです。

この画像の選択、基本的にはランダムなはずなのですが、

ときおり、非常に悩まされる質問に当たることがあります。

例えば上の画像、あなたはどちらの方が好きですか？

右を好きな人もいれば、左を好きな人もいる。

人による差異が出るような、とてもいい質問です。

人の感性による差をモデル化したいと思っている私には、とても必要なデータです。

ちなみに、この問題に回答するとき、数秒かかってしまった記憶があります。

ランダム、意外と侮れません。

例えばAIに学習させるデータを徐々に増やしていくようなモデルを考えるとき

（能動学習と言います）。

もちろん、各種工夫を凝らした方が効率的な学習ができるのですが、

ランダムで増やしても、意外と悪い結果にはならないのです。

本当にランダムに選択できれば、データの母集団が薄まったような

データが選択できるからでしょうか。

いろいろな理由があるとは思いますが、単純なのですが、悪くないのです。

他にも、ランダムにパラメータを当てはめながら、いい結果が出れば採用する、

といったような手法もあります。

問題によっては、高いコストを掛けずにシンプルなものを当てはめた方が、

総合的に見ればオーライなこと、たくさんあるのかもしれません。

山極綾子

P.S.

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