AIは万能じゃありません!
From:山極綾子
AIやデジタル化が取りざたされる昨今
ついに、デジタル省の設立を目指し、大臣も誕生しました。
ところで、あなたはAIについて、どんなイメージを持っていますか?
とりあえずデータを使えば、すごいことがわかりそう!
自分が何となく思っていることも、データを使えば明確に定量化できるかも。
もしあなたがそう考えているとしたら、少しがっかりさせてしまうかもしれません。
というのも、AIは、意外と万能ではないからです。
例えば、Aさんの発言傾向を1年間モニタリングしていたとします。
始めは具体性に欠けていた言葉も、意識し続けることや研修によって、少しずつ会社が求める方へ変化していたとしたら、
その担当者はとても嬉しく感じるでしょうし、出来れば、それを可視化したいと思うことでしょう。
でも実は、その、一人を追いかけたときの「変化」は恐らく、AIでは抽出することはできません。
そもそもなぜ、AIがこんなにも、すごい!と言われているのでしょうか。
その理由の一つには、世界にデータが溢れているからに違いありません。
例えばGoogle翻訳を考えてみます。
本当に便利なシステムで、わからない文章を入力すれば、かなりの精度で翻訳してもらうことが出来ます。
翻訳された日本語を読んでも、違和感がないことも多々あります。
私たちから見れば、目の前の一つの文章をきれいに訳してくれた、それだけの話なのですが、
実はその裏には、とてつもない量の(それこそ、人間では一生をかけても読み切れないような量の)文章が、正解データとして存在しています。
正解データというのは、同一の文章について、言語AとBの双方で書かれたものです。
その大量のデータから規則性を学習することで、AIは素晴らしい精度をたたき出しているのです。
一方、データが少ない場合には、どんなことが起こるかというと…
ノイズの影響を受けすぎて、使い物にならなくなります。
私たちは文章を読んだ時、無意識に“重要な”言葉と、そうではない言葉を見分けています。
Aさんの文章をモニタリングするにしても、その脳裏には、“こういう発言をして欲しい”という、その人の経験に基づく理想があるはずなのです。
そして、その理想に近い発言があれば、思わず、反応してしまいます。
しかしAIにはそのような“理想”はありません。
極端な話をすれば、「Aさんはいつも優しいです」と「Aさんは、忙しくても〇〇してくれて優しいです」の重要度や持つ意味合いの違いを、
この二つの文章からだけでは判断することが出来ないのです。
人事の立場として見れば、具体的な行動に言及している後者の発言の方が、「よい」となるはずですが…。
AIは確かに素晴らしい道具ですが、あくまで道具であって、使いこなすにはある程度のスキルが必要であることは間違いありません。
山極綾子
P.S.
とはいえ、たとえデータ数が少なかったとしても、何もできないかと言われればそんなこともありません。
どの程度のデータ数があれば十分なのか。
このデータ数であれば、どのような情報を手作業で付けるべきか?
分析する情報をピンポイントで絞ったり、付加する情報の質によっては、
たとえデータが不足していようとも得られることはたくさんあります。
P.P.S.
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