From:山極綾子
何でだか本当にわからないのですが。
先日届いた「水道料金のお知らせ」。
いつもの通り家計簿に入力しようと思いスプレッドシートの水道料金の欄を開くと、
そこに書いてあった前回と前々回の水道料金の数字と今月の支払い分が、
まさかの全く同じ数字だったのです。
（・・・そんなことある？）
思わず、水道局のマイページを覗いて見ましたが、そこに書いてある数字ももちろん一緒。
特にライフスタイルが大きく変わったわけでもないので、
ほとんど同じ金額になることはあるだろうと思っていましたが、
まさか1の位まですべて同じだなんて。
とても驚きました。
こういった、手元のデータを疑う姿勢というのは実は、
機械学習において大事になることがあります。
例えば出力された結果が、経験に照らして納得しうるものなのか？
きちんとプログラム書いたし…。と思っていても、
人間の感覚というのは素晴らしい精度を持っているもので、
「おかしい」と感じたときにはほとんどの場合、
確かにおかしな数値が出てきてしまっていることが多いのです。
ただし、「おかしい」と感じるためには、事前にある程度の知識が必要です。
ある2つのチーム、ＡとＢの対戦成績が10戦（Ａチームが）9勝だったとします。
もしこの二つのチームが本来は実力が拮抗しているはずであると知っていれば、
この結果には「おかしい」と感じるかもしれません。
もしくは、Ａチームは社会人チーム、Ｂチームは中学生チームだったとすると、
もしかするとこの戦績は妥当なのかもしれません。
こういった、事前知識を活用して、物事の確率、すなわち対象とするデータが
どのような特徴を持っているかを推定する方法があります。
これまでの経験から、「恐らくこのデータの分布はこのくらいなのではないか？」
というあたりを付けて、それを実際のデータで補正していくことが可能なのです。
そしてこの手法は、データが増えれば増えるほど、事前知識がどういったものであろうと、
実際に出てきたデータに沿う形で推定することが可能になります。
どのような事前知識を使うかが肝にはなりますが、
「偶然起きた〇〇」に左右されないというのは、とても大きな強みだと感じます。
山極綾子
P.S.
一方で、スポーツリーグなどの勝率では、もちろん、
そのシリーズの勝ち負け数だけを見て数値が出されています。
この値はあくまで、どのチームがどのくらいの勝率を持っていそうか？
という数値を推定したいのではなく、現在の結果を勝率という形で示しているためです。
目の前のデータを表記する指標が欲しいのか。
それとも、目の前のデータの背後にある特徴をつかみたいのか
（そして、その情報を何かに活用したいのか）。
人事に当てはめれば、活躍している人材の分析そのものがしたいのか、
そこから得られた示唆を採用や他の場面で活用したいのか。
それらによって、取るべき手段が変わることにも注意が必要そうです。
P.P.S.
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