17歳の冷蔵庫
From:山極綾子
あれ!ぬか床に霜が降りてる。
この冷蔵庫もそろそろ寿命かなあ。
2005年製だから…17歳!?
さすがNational製。良く長持ちしてくれた。
きみのことはきっと忘れないよ。
これから梅雨を迎えようとする今日この頃。
(ひょっとして、冷蔵庫壊れた…?)
と思う事件がありました。
冷蔵庫が万が一壊れてしまったら、食材をどう管理すればいいのか。
少し焦りつつも、17年間、一生懸命頑張ってくれた冷蔵庫に感謝をしていたのですが。
結論から言えば、故障ではなく、ただの濡れ衣でした。
なぜぬか床に霜が降りていたのか。
全て私のせいでした。
というのも、下味冷凍をしていた鶏肉を、何を思ったか、
冷蔵庫の中にいたぬか床の上に置いて解凍していたのです。
上に凍ったものが乗っているなら、そりゃ霜も降りてくるよね…。
無事冷凍庫の濡れ衣も晴れて、もう少し、活躍してもらえそうなことになりました。
こういった、思わぬところに原因が隠れていることは、
機械学習のモデルでもたくさん起きます。
しかも、良かれと思って追加した機能が、悪さをしてしまうことも多々あるのです。
例えば、画像を分析する畳み込みニューラルネットワークというモデル。
何を畳み込んでいるかというと、画像を畳み込んでいます。
画像の左上の一部分だけを見て、それをある値に変換して。
次は見る画像の部分を少し右にずらして、
さっきとはちょっと違う部分を同じようにある値に変換して。
この動作を繰り返すことで、画像そのものの特徴量(各ピクセルが何色か)を
入力するのではなく、複数のピクセルをまとめて畳み込んで、
その値を用いてモデルを構成することで、高い分類精度を出すことができるモデルです。
このモデル、畳み込むこと自体は重要なのですが、問題はその先のアルゴリズムにありました。
そのモデルが提案されてからしばらく経って発表された研究結果によると、
そのアルゴリズムで実施されている「プーリング」と呼ばれる仕組みの一部が、
精度を下げてしまう恐れがあったとのことなのです。
※プーリング:いろいろなものがありますが、モデルの中で、
特徴量の情報をあえて落としたり、逆に加工したりする動作です
せっかく、精度を上げるために入れた機構が、悪さをしていたかもしれない…。
きちんと検証したはずの論文ですらそんなことが起きるのですから、
もしかすると日常生活でも、良かれと思ってやったことが逆効果になっていたかも。。。
後輩から見て私の指導方法ってどう映ってるんだろうか?
振り返りって重要なのだなあ、と研究結果から思わされました。
山極綾子
P.S.
他に、悪さをするシリーズで言うと、モデルの表現力を上げようと思い、
パラメータをどんどん増やして複雑にすると、
複雑にしすぎて汎用性のないモデルが完成したりします。
特定の顧客の満足度向上だけに特化しすぎて、他のお客様のニーズには合致しない…
のようなイメージでしょうか。
何事もほどほどが良いのかもしれません。
P.P.S.
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