社員が給料の不満を言わない会社のヒミツ。
From山極毅 丸の内のオフィスより
「そんな会社がある訳がない!」と思うかも知れませんが、実際に存在しています。
たとえば、こちら。
https://notion.yumemi.co.jp/815649ec12304cd7a58ecd5eaee15789
京都にある、ゆめみ という会社です。
この会社の給与決定のコンセプトは、エイや!と決めることだそうです。
あなたがもし人事部であれば、
「そんないい加減な決め方をするとはけしからん!」と思うかも知れません。
反対に、もしあなたが経営者ならば、
「どんな評価制度なのか聞いてみたい」と思うかも知れません。
実は、私が以前勤めていた日産自動車でも、ある社員の人たちの給料は、
人事評価をせずに決定していました。
あなたは、この社員がどんな属性なのか、分かりますか?
ちょっとだけ、考えてみてください。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
その属性とは、
①新卒の新入社員の初年度給与
②中途採用の新入社員の初年度給与
この2つです。
彼らは間違いなく、人事評価に基づいた給与決定プロセスの外にいます。
前出のゆめみの社長が言うところの、エイや!と決めていることに等しいです。
①は競合他社との相場関係で決まります。
②は本人の前職年収を参考に、希望年収と日産での職位ベースの賃金を参考に決定します。
どちらも、実績がない状況で、かなりザックリと決められていることが分かります。
では、具体的に既に在籍している社員の給料をどのように決めているのかと言うと、
自己申告で決めているそうなのです。
同じように、自分の給与を自分で決める制度を導入している会社は、最近結構増えてきています。
自分で決めるので、給与への納得度が向上し、逆に不満が減るというリクツです。
社員が法外な給料を要求することを避けるために、いくつかの仕組みがあります。
例えば、
・スキル向上、業績目標、達成状況に関する自己評価シートの作成
・キャリアカウンセラーによる、他社給料相場データの確認
・当該役職の標準的な給与バンド内での位置づけ
・仲間の給与データとの比較
・360度評価による仲間からのフィードバックの内容
これらの仕組みは、ゆめみ以外の会社の実例も加えてあります。
共通するキーワードは「責任を伴う自己決定」です。
そしてもちろん、根底にあるのは性善説で、会社がまず社員を信じるという姿勢です。
ある社長が、この制度を導入しようと考えたとします。
その時、「うちの社員は、実力以上の法外な給料を要求するかもしれない。
だからこの制度は導入できない」と思ったとしましょう。
この問題の本質は、給与自己決定の制度ではなく、そういう社員が今日も社内で働いること、
そういう社員に教育機会を与えずに、継続して雇用していることにあるはずです。
私の前職での経験上、優秀な社員ほど外部のヘッドハンターと定期的に会って、
自分の市場評価額をモニターしていました。
また、私の会社の仕事を手伝ってくれている企業さん、個人事業主さんには、
発注費用のほとんど自己申告にしてもらっています。
その道のプロフェッショナルが提示してくれた値段には、妥当性があると信じているからです。
反対の局面では、私も顧客企業にサービス対価を伝えます。
折り合えば発注していただくことになりますし、折り合わなければ失注することになります。
失注するということは、まだまだ自分のレベルが最高ではないことの証です。
お客様は正直です。
会社の中に置き換えると、アウトプットに対する給料が高い人、
という目で周囲から見られることになります。
つまり、非常にシビアな報酬決定方式であると言うことです。
この給料自己決定方式を採用している会社の業績は、押しなべて好調のとのことです。
そして、給料に対する社員の満足度も高いそうです。
中には、あなたの給料は仕事っぷりに対して安いから、もっと上げてもらうべき、
という声が同僚から届くこともあるそうです。
反対に、家族との時間を大事にしたいので、週4日勤務にする代わり、
給料を下げます、という人もいるそうです。
給料は会社からではなく、顧客(市場)から頂いていることを考えれば、
自分の給料相場を市場で確認することには、一定の合理性があります。
そして、こういう人材であふれかえったら、その会社はさぞかし繫栄するのではないでしょうか?
山極毅
P.S.
優秀な人材だけを採用するオンライン面接ツール。個別説明会開催中です。
https://strategic-membership-program.jp/system/shop/index.php/item/interview_ondemand_drm/
P.P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます ^ ^
気軽にメルマガの感想や質問をこちらからお願いいたします。
↓
https://keieijinjipartnersytube.typeform.com/to/B8JjDrk5
—————————————————————-
【経営人事メールマガジン】
発行責任者: 山極毅(株式会社経営人事パートナーズ)
発行者住所:〒100-0005東京千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館20F
連絡先:https://keieijinji.co.jp/
メールアドレス: strategic-membership-program■■keieijinji.co.jp(■■を@に置き換えてください)
—————————————————————-
↓バックナンバーはこちら↓
PC: https://04auto.biz/brd/BackNumber.htm?acc=keieijinji&bid=3
スマホ・ガラケー: https://04auto.biz/brd/BNMobi.htm?a=keieijinji&b=3
↓メルマガの新規登録はこちらから↓
PC: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/scenario13.htm
スマホ: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm
ガラケー: https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm