今シーズンは打率0.00？

From:山極綾子

あー！せっかくアウト取れそうだったのにー！

逆転のチャンスだったのに…ヒット打つって難しいんだなあ…。

先日、今シーズン初の生野球を見てきました。

実を言うと、特別大好きなチームがいるわけではないのですが、

手に汗を握るような、わくわくする展開は大好きです。

あとちょっとで点が入りそう！

さすがプロ選手！と思わせてくれるようなスーパープレー。

素敵なファンサービス。

そんなものが見れると、とても嬉しくなります。

野球と言えば、数年前研究室の後輩が参加していた、

スポーツに関連するデータを分析して、

有用な結果を得ることを目的とするコンペがあったことを思い出します。

このメルマガを書くにあたり、どんな研究があったのか、少し調べてみました。

例えば、ピッチャーに関する評価で「球が軽い」というものが

あるそうなのですが、それを定量的に評価してみたり。

他にも、バッターの出塁率を求めるモデルであったり。

バッターの出塁率といえば、私が見ていた試合では、

1試合の中で一度もヒットを打てなかった選手がいました。

もし、この試合のデータから、この選手の打率を評価しようとすると、

打率0.00、つまり、全く打てない人、になってしまいます。

でも、この結果は正しいのでしょうか。

打率0.00ということはつまり、このシーズン中、全く打てないだろう、

という評価になってしまいます。

野球に詳しくない私ですが、一日打てなかったからと言って、

今後もずっと打てないわけではないだろうことは想像できます。

こういったときには、確率的にモデル化することで、解決できることがあります。

人間から見て「自然」な結果を導けるようになることがあるのです。

具体的には、予め「このくらいは打つだろう」という値を決めます。

これは、その人の去年の成績でもいいですし、同年代の平均値でもいいですし、

あるいは全選手の平均値でも構いません。

そして、直近の試合で得られたデータを使って、

その確率の値を更新していきます。

例えば、「このくらいは打つだろう」という予想が打率2.00だったとして、

この試合で3打席中3本のヒットを打ったとすれば、

打率を上方修正するようなイメージです。

こういった状況で、予め設定された確率を「事前確率」、

得られたデータで更新した確率を「事後確率」と言います。

呼び方はさておき、確率論を導入することで、いろいろな表現が可能になります。

このモデルを作っていると、ときおり難しい数学と向き合う必要も出てきます。

やはり数学は、統計や機械学習を行う上で、決して避けられない学問の様です。。

山極綾子

P.S.

とはいえ、大学受験の範囲の数学が全て解けなければいけない、

というわけでもありません。

統計のための数学について記載された教科書がたくさん出ていますので、

息抜きのおともに、少し読んでみる…なんてことも、面白いかもしれません。

P.P.S.

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