人事制度もハイブリッドの時代がやってきました

From　山極毅

2020年は、ジョブ型人事制度が大きく取り上げられた一年でした。

あなたの会社の人事制度も、色々と検討が進んでいるのではないでしょうか？

しかし、会社経営という立場から見たら、

ジョブ型だろうがメンバーシップ型だろうが、さほど大きな差は無い！

というのが実態ではないかと思うのです。

人事制度はあくまでも手段ですからね。

なんのための手段かと言えば、会社の経営目標を達成するための方法です。

ですから、人事部や人事業界の一部だけで盛り上がっている感は

あるように思います。

それよりも今は、新型コロナウイルスが蔓延したことによる営業の自粛とか、

人の往来が減ったことによる売り上げへのインパクトをどうするか？

ということの方が大事な経営課題になってきました。

最近感じるのは、厳しい経営環境は同じであるにも関わらず、

勝つ会社が存在するということです。

この差はいったいどこから来ているのか？

答えは、意外にカンタンです。

それは、「人」から来ているに違いない、と思います。

最近、ある顧客企業で６か月実施してきた管理職研修の卒業式がありました。

研修テーマは、「自分の殻をやぶり、部下育成のための行動を起こし、

タイムマネジメントの達人になる」

という内容です。

顧客企業の人材開発チームは、社内での日程調整とか

オンライン研修用のデバイス準備とか、これまでにない取り組みを、

非常に短期間で完了されました。

本当に頭が下がります。

私も、2020年の５月くらいから研修内容をオンライン対応に切り替え、

共同でうまいやり方を模索してきました。

で、その卒業式では、成績優秀者の方を表彰することにしたのですが、

１位の方の取り組みは圧巻でした。

その課長さんは６か月の研修期間中、

90名の部下との1on1を地道に繰り返し実行されていました。

その結果、自分のチームのコミュニケーションが改善し、

雰囲気がかなり良くなってきたとのこと。

自分（課長）からアプローチしなくても、部下の方から

困りごとの相談に来るようになり、お互いに助け合い、

進捗をシェアするように気配りするチームに変身しつつあるそうです。

一人のマネージャーの地道な取り組みが、チーム全体に好影響を与える事例です。

その会社を、その会社たらしめるのは、

やはり「人」しかないことをあらためて認識する成果でした。

人事コンサルは、どうしても人事制度の細かいところに目が行きがちですが、

本来的に大事なことは、社員１人１人の長所を生かし、部下を勇気づけ、

成長の機会を作り、挑戦する風土を整え、言わなければいけないことを言う文化を

推奨し、間違えたら全員でリカバーしに行くこと。

こういう「人」をサポートする人事制度があれば、その会社は社会にとって

なくてはならない存在として永続するのではないでしょうか？

人事部や経営コンサルは、その答えを追い求めてずっと努力することに

コミットする必要があるのだと思います。

今回ご紹介する動画は、そういう志を持っているのではないかな？と

私が勝手に判断した、ある企業の新人事制度です。

お時間のある時にご覧ください。

ついに登場したハイブリッド型人事戦略とは？

山極毅

P.S.

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