不穏な英会話
From:山極綾子
“You should put more effort again.”
なんですと!?
コロナ禍により取りやめとなっていた海外学会の現地開催。
最近、日本を含む各国がかなり要件を緩和してくれたおかげで、
無事、約3年ぶりの国際学会に行けることになりました。
久しぶりの英語に、久しぶりの海外。
行先は台湾なので、恐らく日本語でも観光はできると思うのですが、
喋れるに越したことはないだろうと、先日英語の勉強を少しばかり始めてみました。
まずは聞き流し教材から。
移動中の電車の中で聞いてみます。
なになに?
“You should put more effort again.”
ん?
“get out from here”
なんて!?
もっと努力すべきだの、あっちへ行けだの、不穏な言葉が並びます。
もう少し穏やかな言葉を学ぶべきなのではないだろうかと思いつつ、
リスニングのためだからまあいいかと聞き続けることにしました。
ところで、耳に入ってくる言葉はとても重要である、と高校時代良く聞かされました。
きちんとした発音のものを聞くと、リスニングに良いよ。
この映画とか見てみるといいかも。
いわゆる「キレイな」発音で「丁寧な」言葉を使っているものを、たくさんオススメされました。
確かにきれいな言葉しか出てこない(だろう)入試問題では、
そのような教材を使うのが適切であったように思います。
自分が聞いたもので知識が構成されるのは、もちろん人間だけではありません。
機械学習も同じです。
入力されたデータからしかルールを更新できない機械学習は、
人間以上に、インプットに気を配る必要があります。
例えば以前ご紹介した、入力データの偏りのために、特定の地域に住む人の言葉を
「危険な言葉」として学習してしまったAIもありました。
他にも、日本語と英語の翻訳を行うために学習されたAIは、
全く違う中国語が入ってきても正しく学習することはできません。
機械学習に何を学習させるか。
何をする機械学習を作りたいのか?からきちんと考えることが必要に違いありません。
山極綾子
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