マネージャーが緊急事に最初にするべきこと

From　山極毅

昔、私が日産自動車で
車のエンジンを開発する部門の
課長をしていた時のことです。

エンジンを製造する工場が
不具合で生産STOPになってしまいました。

それも、短時間のSTOPではなく
2～3日も再稼働できない状況で
かなり大騒ぎになったんです。

エンジンがなければ
当然、車は完成しませんから
その後に続く生産プロセスも
全てSTOPしてしまって、、、

予定していた生産台数に
思いっきり影響してしまいます。

もちろん、
STOPの原因を作ってしまった社員は
大慌てで工場長に報告に行きました。

「申し訳ありません！！
　トラブルが発生してしまい
　エンジンを生産することができません。」

報告した社員は、
自分がしてしまったことの大きさに
とても慌てた様子だったのですが、、、

報告を受けた工場長の第一声は、

「いや～！やっちまったな～！」

と笑って対応したんです。

会社全体を巻き込む大騒動なのに
「対応が軽すぎない？笑」と思った人も
いるかもしれないですが、、、

この工場長の対応は、
とても素晴らしい対応だったんです。

というのも、、、

トラブルを報告に行った社員は、
「いや～！やっちまったな～！」
という工場長の発言を聞いて

「ふっ」と肩の力が抜けて
冷静さを取り戻すことができたんです。

トラブルの解決に慌てて対応しても
ろくなことにならないですからね。

工場長はそれを分かっていたからこそ
社員に「心の余裕」を持たせようと
あえてこんな対応をしたんです。

会社全体を巻き込む騒動ですから
工場長自身が慌ててしまっても
全然おかしくなかったはずなのに
この落ち着きはすごいですよね。

最終的には、チームでしっかり対応して
無事に工場を再稼働することが出来たのですが

それも、この工場長の最初の対応が
あったからこそだと思います。

もしあなたも緊急事態に遭遇して
チームメンバーが慌てていたら
この工場長が最初にやったように
落ち着かせることを意識してみてください。

すぐに冷静な判断が出来ますし、
チームメンバーの心の余裕を
作ることにもなります。

山極毅

P.S
先週のパニック発作の動画に対して

「目の前の人が急にパニック発作になったら
　どうすれば良いのでしょうか？」

という質問を頂きました。

今日の工場長の話にも
通ずるところがあるのですが
ここでも正しい対応法があるので
こちらの動画で解説しました。

詳しくはこちらをご覧ください。
↓