From 山極毅＠芝浦のオフィスより
突然ですがクイズです。
「〇〇が高い企業は業績が好調」の〇〇はなんでしょう？
可能性としては、
・給料
・社員のモチベーション
・顧客のリピート率
・採用時の倍率
などがありそうです。
日本経済新聞によりますと、この条件に当てはまる企業のなかで上位20％に
ランクインしている場合は、５年間の売上高伸び率が42.8％にもなっているそうです。
上場企業の平均値が16.6％ということなので、その差は歴然です。
この〇〇、正解は「従業員による会社の評価」です。
具体的には、
「待遇面の満足度」
「社員の士気」
「風通しのよさ」
「社員の相互尊重」
「20代の成長環境」
「人材の長期育成」
「法令順守意識」
「人事評価の適正感」
「総合スコア」
の計9項目を使って分析したということで、かなり広範囲に調査した結果のようです。
経営成績とは異なり、これらの指標は決算報告資料や有価証券報告書には書かれていません。
なので、投資家、銀行、株主、求職者などのアウトサイダーは、情報を知ることができません。
就職先や転職先を模索している人にとっては、これらの指標は非常に参考になると思うのです。
そこで注目されるのが以前、こちらの動画
「日本の人事部に黒船襲来！ISO30414への準備はできていますか？」
でご紹介した、人的資本の情報開示に関する義務化の動きです。
政府は、8月上旬には義務化の指標を公表すると言っています。
もうすぐ明らかになるでしょう。
こちらの表に書いてある項目が、現時点で有力とされている開示情報の具体例です。
情報開示するには、実施率などのデータを取得すれば良いのですが、問題は中身です。
「パフォーマンスとキャリア開発につき、定期的なレビューを受けている社員の割合」
という項目がありますが、例えばあなただったら
「確かに、自分は定期的にレビューを受けているな」と思えるかどうか？がポイントです。
これはなかなか難しい課題で、経営者も人事部も頭を悩ますところです。
何が難しいかと言いますと、こちらの指標は
「レビューを受ける人」の目線で書かれているからなんです。
忘れてはいけないのが、「レビューを受ける人」が存在するためには、
「レビューを与える人」または「レビューを与えるシステム」が
先に無ければいけないからなのです。
昭和世代の「背中を見て学べ」という考えは、今では前時代的な風土と捉えられていますが、
実態としては企業文化の中に今でも根付いています。
レビューを与える管理職の人たちが、若い時にレビューを受けたことが無いのが、
ボディーブローのように効いてくるのです。
特に、歴史のある大企業ほどその傾向が強く、
若いベンチャー・中小企業のほうがフィードバック文化、レビュー文化は新たに創造しやすい。
最近、人材の大企業離れが進んでいますが、このあたりにも原因がありそうです。
人的資本情報に関する、数値データの収集や蓄積の方法、
パフォーマンスレビューのプロセス設計や運用について、
実務経験を活かしたご提案ができると思います。
今後、人への投資によって事業を成長させたい企業の皆様は、
弊社の月額固定コンサルティング info@keieijinji.co.jp までお問い合わせください。
山極毅
P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます ^ ^
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