From 山極毅
仕事始めの週に、いきなり非常事態宣言が発令されました。
出社制限を自主的に、あるいは要請に応える形で
実施することになる会社が多いのではないかと推測しています。
あなたの会社ではいかがですか？
在宅勤務が続くと、人に会えないストレスというのが蓄積されてくるようですね。
今日は、少し「人事クイズ」でリラックスしてください。
クイズのお題は、「正社員ってどんな人ですか？」です。
むむむ。。。
すいません、あまりリラックスできる話題ではないですね。
（正社員ってどんな人？って言われてもねぇ。。。）
というつぶやきが聞こえた気がしました。
余談ですが、おそらくこの質問に正確に答えられる人事部員は、
ほとんどいないんじゃないかと思います。
なぜなら、労働法では「正社員」がどんな人なのか？
はっきりと定義されていないからです。
「ねえねえ、知ってた？法律に正社員っていう言葉はないんだよ！」
という話のネタにはなるかと思います。
労働契約の期間の定めがない人、会社との直接雇用であること、
フルタイム勤務であること、等が正社員の条件として挙げられることがあります。
しかし、これらはすべてローカルルールです。
それでは、正社員のことを法律では何と言うのか？
これがクイズの答えです。
正解は、、、
「通常の労働者」
です。これが正社員の法律上の定義です。
なんともファジーな定義なのですが、
実はこれこそが「正社員」の定義なんですね。
そうすると、「通常」って何なのか？という疑問が湧いてきます。
実は、パートタイマーの福利厚生とか昇給に関して、
いわゆる正社員との差別をしてはいけませんよ！という法律があります。
この法律は、パートタイム労働法と言います。
誰がパートタイマ―なのかを定義するためには、
誰が正社員なのかを決める必要がありますね。
そこで「正社員」＝「通常の労働者」ということにしたわけです。
つまりパートタイマーとは、「通常の労働者」よりも
一週間の所定労働時間が短い労働者のことを指すわけです。
だいぶややこしい話になってしまいました。
話の要点は何か？ということなんですが、
「言葉の定義をはっきりさせましょう」ということなんです。
で、ここの「正社員」の定義を知らないで書いているとしか思えない
新聞記事や報道が、最近すごく多いのです。
特に例のジョブ型 v.s. メンバーシップ型に関連する記事は、
ほぼ90％以上が間違った定義で話を進めています。
それを読んで間違った解釈が浸透してしまうと、
使わなくても良い時間とお金を使うことになってしまうので要注意です。
（特に経営者と人事部のみなさん）
今日のメルマガ同時公開動画は、
「メンバーシップ型雇用をアップデートせよ」です。
正社員の定義が不明確だと、メンバーシップ型の定義も不明確になっちゃいます。
お時間のある時にご覧ください。
山極毅
P.S.
最後までお読みくださりありがとうございます。
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