From:山極綾子
「すみません、予約変更したいんですけど…」
「かしこまりました。元々のご予約は何時からでしたか？」
「18:30…、あ！違います16:30でした！」
「確認して参りますので少々お待ちください」
予約の変更が必要になり、電話連絡をした際に事件は起こりました。
「すみません、見当たらないんですけど…」
「えっ。本当ですか？」
以前予約を取ってくれた店員さんが間違えたのかな…と思いつつ、
それはそれで迷惑かけずに予約変更が出来る！と喜んでいたのもつかの間。
「あ！ありました！
お客様から18:30とお聞きしていたのでそこをずっと確認していたのですが、16:30ですね～」
その方の口調がこちらを責めるような口調に聞こえたこともあり、
思わずすこしイラっとしてしまいました。
…はい？
いや、確かに最初に間違って18:30と言ってしまったけれど、その後訂正したじゃない。
それを聞いてなかったあなたのミスでもあるんじゃないの？
なぜこんな言われ方をしなくちゃいけないんだと、イライラが募ります。
…こんなことで腹立てるなんて時間の無駄！！
そう心を切り替えるまで5秒ほど、かなり精神的に無駄なストレスを感じてしまったように思います。
にしても、店員さんもわざわざ最後の一言を言わなくてもいいのに…。
余計な一言がネガティブな現象を生んでしまうこと、
あなたのまわりでも起きることがあるのではないでしょうか。
ところで「余計なもの」と言えば、機械学習を学習させる際の説明変数に余計なものを
入れることで、精度が悪くなったり、使い物にならないAIが学習されてしまうことがあります。
説明変数というのは、自分が当てたり予測したい目的となる目的変数に対し、
その予測の説明材料とする変数のことです。
具体例を挙げるとするならば、人間の年齢を説明変数に、収入を目的としたモデルを組む、
といったことが考えられます。
もし仮に、学習データ（AIのパラメータ学習用のデータ）に影響を与えるが、
予測したい対象のデータには影響がないパラメータを使ってしまうと、
その精度は悪くなってしまいます。
例えば20歳未満のデータを使って、年齢と足の速さの関係性をモデル化して、
そのモデルを使って20歳以上の人たちの足の速さを当てようとするとします。
（実際はあり得ないと思いますが）
20歳以下であれば年齢が上がるにしたがって、100m走のタイムは落ちていくはずですが、
20歳以上ではそのようなことはあまり考えられません。
つまり、このような場合には不必要なパラメータであった、と言えます。
もちろん、そもそも使っているデータが悪いということも問題として挙げられますが…。
自分が作りたいデータに不必要なものはないか、逆に不足しているものはないか？
を見直すことによって、性能向上が見込める場面が、
意外といろいろなところに潜んでいるのかもしれないと思うと、ちょっとワクワクします。
山極綾子
P.S.
先ほどの年齢と足の速さの例、データが悪いのはもちろんなのですが、もし仮に
身長と体重によって足の速さを当てようとするならば、
ひょっとするとそこまで悪いモデルにはならないような気がします。
どんなデータも工夫次第、と言えるのかもしれません。
P.P.S.
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