「半年後の自分のために頑張ろう!」
From:山極綾子
大変だよね。辛いよね。
忙しい中あれもこれもやらなきゃいけないし。
でも、きっと今頑張れば半年後の自分がすごく楽になるから。
だからもうちょっとだけ頑張ろう!
大学生の夏休み真っ盛り。
私たちの研究室では、夏休みを満喫…という訳にはいきません。
というのも、学会への原稿提出を10月頭に控えているためです。
そして研究の進度や論文を書くスピードも人それぞれのため、
かなり余裕を持って頑張れる人もいれば、ぎりぎりになって焦る人もいます。
何を隠そう、私もぎりぎりに焦る人で、現在進行形で焦っているのですが。
私が一緒に研究している学生の一人も、ぎりぎりになってしまった一人です。
そもそもが就職活動や諸々で忙しく時間を取れなかったということなのですが、大学院は大学院です。
忙しいからと言って、必要最低限のラインをクリアしないことには学位を取得することはできません。
どうやって彼を励ませばいいのか。
できれば前向きに取り組んでほしい。
色々な言葉で励まそうとしたのですが、一番彼に響いたのは
「半年後の自分のために頑張ろう」でした。
明らかに表情が明るくなり、その後の論文執筆のスピードも目に見えて早くなりました。
一件落着です。
ところで、この言葉のように、特定のものが効果を発揮することは機械学習でもたくさんあります。
例えば健康状態をモデル化しようとしたとき。
おそらく年齢やBMIなどはある程度、健康状態と関係性があるでしょう。
それらの関係性がある指標を使えば、効果的なモデルを作成することができます。
最近、一度学習したモデルを使って、どの指標が影響しているのか?
を分析する手法がとても脚光を浴びています。
例えばfeature importanceという分析では、その変数を変化させたときに、
どのくらい推定結果が変わるのか?という値を用いて各指標の重要度を測っています。
具体的には、年齢以外は全て違う二人を考えたときに、
その健康状態の予測値がどの程度変化するか?を見るようなイメージです。
年齢が重要な指標であれば、健康状態の予測値は大きく変化しますし、その逆もしかりです。
「何が重要だったのか?」を調べることで、機械学習の活用場所はぐんと広がります。
今はやりの解釈可能AIです。
技術はより使い易い方、使い易い方へ発達していくのだなあ、と感じさせられました。
山極綾子
P.S.
他にもShapley値というものが注目されています。
詳細は割愛しますが、この分析方法はゲーム理論から来たものだということです。
色々な分野を超えて、新しい手法が生まれるのも、とても面白いことだなあと感じます。
P.P.S.
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