見つけようとしないと見つからない
From:山極綾子
…最悪。
家の鍵、車の中に忘れた…。
取りに帰らなきゃ…。
その日、私の頭の中は、自分の間抜け加減に対する呆れでいっぱいでした。
車の居場所は東京駅。
私の家は、東京駅から電車で数十分。
車の中に鍵を忘れてきたことに気づいたのは、
おおよそ帰りの道のりを半分ほど過ぎたころ。。。
…一度最寄り駅まで行って、ロッカーに大きい荷物だけ預けよう…。
ただでさえ疲れている帰り道、すぐには家に帰れないことを知り、
かなり落ち込みながら、残りの半分の電車に揺られる羽目になりました。
へとへとになりつつ、再び東京駅へ。
「ありますように…!」と願いながら、
一方で「絶対ここにある!」と信じて探し出すこと5秒。
すぐに見つけることが出来ました。
最終的にはちゃんと(?)車の中に鍵はあり、事なきを得たのですが、
問題はなぜ、忘れ物をしていたことに気づかなかったのか、ということです。
私自身、自分がかなり忘れっぽい自覚はあるため、
ちゃんと降りるときに指差し確認までしたのです。
「忘れ物、無し!!」
…実際は、忘れ物があったわけですが。。。
どうして1回目は見落としてしまったのだろうと思うと、その大きな理由の一つは、
「忘れ物はない」と思って探したことです。
思い返せば高校時代、テストの答案を確認するときは必ず「どこかにミスがある」
と思って探せ、と言われた気がします。
私、高校生から成長してないですね…。
人間の目はきっと不思議なことに、
見ようとしなければ見えないものがたくさんあるように思います。
ところで、データを分析するときも、
同じ心の持ち方が必要になるように思います。
例えばデータの傾向を見るために、基礎分析をしたとします。
このデータとこの変数には関係はないだろう…と思いながら基礎分析を
眺めていては、せっかくの傾向も見逃してしまうかもしれません。
逆に、絶対、これが影響するはず!と思っていると、
ほんの些細な変化も見逃さずに発見できるように思います。
(ただしその場合は、本当は関係ないのに、強引に結びつけてしまう
可能性もあるため、繰り返しの検証は必要なように思いますが…。)
同じ基礎統計量を見る、という手法を取っていても、
見る人の心構えによって見えてくるものが変化するのならば、
データ分析のどの分野においても、
分析者の意図が重要なように思えてなりません。
山極綾子
P.S.
心構えと言えば、メルマガのおかげで、先ほどの様なミスをやらかしても、
ただでは転ばないようになりました。
「最悪…」
の後に
「メルマガネタにしよ…」
と思えるようになったのです。
気の持ちよう、恐るべしです…!
P.P.S.
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