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ピザは6枚切りをオススメします (人と組織の生産性 Vol.3)

pizza

<前回おさらい>
☑人間は似た者同士は理解しやすい。
☑自分と異質な人間を理解するのには時間が掛かるが、異質な人間は自分にないところを補完してくれる。
☑真のダイバーシティーとは、多様性をマネジメントすることにある。

今回は、一人の管理職に何人の部下を付けるのが良いのか、組織設計をする際に経営者やマネージャーが頭を悩ます問題に関する情報です。

今日は3つの記事を引用しながら進めます。wood-ant

まず1つ目 働かないアリの存在・・・『働かないアリはコロニーの長期的存続に必須であることが判明』(←リンクしてます)というNewsをご覧になったことはありますか?

北海道大学の長谷川英祐先生が研究されています。

アリの集団には普段働かないアリが一定数存在すること。

そして先に働いているアリ達が疲れてくると、働かないアリ達が仕事を交代して組織の生産性を長期間維持する仕組みが備わっていることが分かったそうです。

この研究の中で私が注目したのは、働かないアリだけを集めると働くアリが出現し、反対に働くアリだけを集めると働かないアリが出現する、という点です。

人間の世界でも、なかなか当てはまっているような気がしませんか?

組織中での個々人の動き方は、チームの中で相対的に決まるということを示唆しています。

 

私は、パーソネルアナリスト(personnel=人事部、人々の意味 日本語に訳すと組織人事分析者という感じです)という厚生労働省管轄下の、ある協会が認定する組織診断の資格で仕事をしております。

組織診断をする際、チームを構成する個々人の特性の”ばらつき”度合をチェックします。

つまり、個々人の特性の相対的関係をチェックして、もっと生産性を高めるためにどうすれば良いのかを検討します。

つまりチーム内での相対的位置づけというのが、人間の社会でも大事なのです。

多くの場合、チームの生産性は1人で仕事をするときよりも低下することが実験的に分かっています。

皆さんにも経験があると思いますが、過去最高に仕事がしやすかったチームは、人間関係が非常にうまくいっていた気がしませんか?

こういうチームは、3人しかいなくても4人分またはそれ以上の生産性を発揮することがあります。

残念ながら、このようなチームのメンバーになることはほぼ偶然の産物です。

(宣伝ですが、パーソネルアナリストは、既存メンバーで最も生産性の高いチームを作ることができます。)

 

2つ目 先人の言葉・・・土光敏夫さんの著書、『信念の言葉』(PHP研究所 編集)から

T.D_book

少数精鋭という言葉がある。この言葉には二つの意味がある。

一つは「精鋭を少数使う」ということである。

そしてもう一つは「少数にすれば皆が精鋭になりうる」ということである。

私は後者の意味を重視したい。

前者だとすでに出来上がった精鋭を自分の手元に集めるということで、虫がよすぎるというものだ。

後者では今自分の手元にいる玉石混交(ぎょくせきこんこう)の人々を、玉にはますます磨きをかけ、石にはトレーニングによって玉に変えていこうということで全員の能力を底上げすることを意図している。

私が新人だったころ、上司の管理職から『少数にすれば精鋭化する』という話を聞いたことがあります。

土光さんの言葉の引用だったのかどうかわかりませんが、私も管理職になった時に実感しました。

チーム人数が多くなったとき、1人あたりの生産性がどの程度低下するかは実験的に検証されています。

例えば無作為抽出で10人のチームを作ると、なんと6.5人分の生産性しかないという衝撃の結果です。

なぜこうなるかの原因が分かっていれば、生産性を向上するやり方も分かる。

これがパーソネルアナリストの専門性です。

その第一歩は、チームを少数(精鋭)化することにありそうです。

 

最後に3つ目 2枚のピザ理論・・・米AmazonのCEOが提唱する2枚のピザ理論(←リンクしてます)をご存知ですか?

2 piece of pizza

どんな業種であれ、チームの仕事を効率的にするためには、そのプロジェクトに何人が関わるかが重要です。

米AmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏は、人員過多による弊害を防ぐには「2枚のピザ理論」を適用すべきだと提唱しています。

ビジネスメディア『Fast Company』の Rachel Gillett氏は、この理論は言葉の響きどおりシンプルな考え方だと説明しています。

ものすごい食欲を目の前にして2枚のピザを注文したと想像してみましょう。

この2枚のピザでいったい何人を賄えるでしょう?

その答えがチームプロジェクトに参加させるべき人数だというのです。

だいたい5人から8人くらいといったところでしょう。

この数字を越えると、チームワークが破綻する可能性が増えていきます。

土光さんの言われた少数精鋭と、AmazonのCEOが提唱する2枚のピザの理論。

時代を超えた2人の経営者が、奇しくも同じ趣旨のことを述べられています。

そして、この理論を実際に適用している会社がスリランカにあります。

「2枚のピザ理論」で少人数チーム制を導入するIT企業(←リンクしてます)

Leapset社は自社のソフトウェアエンジニアを6人ほどのチームに分け、社内組織を再編した。

協働と個人作業の両方を可能にする少人数チーム制の導入は、メンバー間の衝突を減らし、生産性を高め、メンバーの創造性を次なるステージへといざなう。

(中略)

チームが大人数であればあるほど、メンバーの貢献度は下がり個人の業績も落ちる。

チーム全体としてはより多くのタスクを達成できるかもしれないが、個人単位で見ると一人ひとりの生産性は落ちる。

つまり、本質的には低い効率で多量な仕事をこなしていることになる。

大きなチームでは、コミュニケーションの問題などもあり、メンバー間の衝突も多くなる。

メンバーが増えると、その分マネジメントもより一層必要になるのだ。

恐らく試行錯誤した結果でこのあたりが一番かな?という数値が6人のようなので、少数精鋭の少数とは6人位というのが結論になりそうです。

現実の組織では、ぴったり6人でチーム編成することは至難の業だと思います。

実際には2人、3人、4人、5人等々職場の事情は様々です。

パーソネルアナリストはコンビネーション理論をベースにして、6人以外のチームでも人数分以上の高い生産性を実現することができます。

人それぞれが持つ個性を重視した組み合わせなので、教育の成果を待つ必要がありません。

このチームを編成したうえでスキル向上を図れれば、鬼に金棒状態です。

コンビネーション理論を使った場合、短期集中の攻めタスクは6人チーム、じっくり考える守りのタスクの場合は8人チームが最適であることが分かっています。

ということで結論をまとめますと、

<結論>1チーム6人がベスト、多くても8人まで。故に、管理職1人に部下5~7人が目安

今度の3月の新組織に、理論の裏付けはありますか?

 

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山極

 

☑社員の多様な個性を把握し、適材適所で人員配置をすると生産性が上がります。

☑詳細は、info@keieijinji.co.jp へお問い合わせください。

☑人事異動、育成計画、新人メンター選定、管理職の部下マネジメントスキル向上等に使えます。

経営人事パートナーズ:『利益を生む組織と人財をデザインします』

閑話休題『サイコロが6面体であることと、6人チームベスト説には何か関係が?』
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