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賃上げ減税、大企業「使えない」 働き方改革が逆風

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今回の税制優遇を受けるためには、社員1人当たり3%の賃上げと給与総額のアップが必要ということです。

この基準が、企業にとっていかに厳しいものか見てみましょう。

賃上げに関して一般にはほとんど知られていない事実がありまして、それは1人当たり3%の賃上げをしても、1人当たり賃金は3%向上しないという事実です。

この原因はリジュビネーション(若返り)効果といいまして、ほとんどの日本の大企業で起きています。

若年層の入社よりも、ベテラン層の定年退職の比率のほうが大きいので、平均賃金の低下が起きます。これが、1%弱あります。

また、事業の現地化に伴い、日本国内の人員数は微減傾向にある企業がほとんどです。

そうすると、人員数が低下するので給与総額も減少します。この影響も1%程度あるでしょう。

つまり、国内の売り上げは減少しているのが、日本本社の人員数は維持しつつ、日本社会の年齢構成の歪みにも会社が自主的に対応し、若返り効果も含めて平均5%の賃上げを行う必要があります。

また、人件費は将来的な固定費増を確約するものですから、従業員の解雇規制の厳しい日本では、慎重にならざるを得ません。

では、何をインセンティブにすれば良いのでしょうか?

企業収益と人件費のベースになっているのは、付加価値額です。

付加価値額は、売り上げ – 原材料費 – 経費ですので、製品やサービスの価値を向上によって売り上げをアップし、材料費と経費を見直せば付加価値額は上がります。

この指標を従業員数で割った、『従業員1人当たり付加価値額』が基準数値以上UPした企業に対し、減税のインセンティブを与えるほうが効果的だと思います。

『従業員1人当たり付加価値額』をアップするためには、コスト低減しても良いし、価格をアップしても良いし、従業員を減らしても良いし、あるいは従業員を増やしてそれ以上の付加価値アップをしても良いし、経営者にとって複数の選択肢があることが魅力です。

今回の税制優遇は、雇用拡大と賃金上昇の2つを同時に達成しないと受けられない構図なので難しいのです。

まずは、付加価値生産性を向上した企業に税制優遇を実施し、少しづつ波及効果を狙うというステップの方が、企業にも国にもメリットがあるように思います。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26749500Z00C18A2EA4000/

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